東日本大震災後、新地駅前が整備されましたが、町民の多くは自動車を交通手段として選択しているため、滞在人口は非常に少ない現状にあります。個室空間を提供する自動車は、人々の偶然の出会いを遮断し、繋がりを固定化する要因にもなっています。一方で、町内人口を考慮すると1時間に1本くる電車は比較的利便性が高く、充実した駅前と合わせて人々をひきつけるポテンシャルを持っています。
新地駅前が、より使いやすく、より滞在したくなる場所にアップデートされていく。
駅前ですごすちょっとした時間が日常生活となるような意識の変化は、やがて緩やかなコミュニティを形成し、地域住民が主体的に環境を整えていく習慣を育むことを目的に10min stayを提案しました。
駅の利用者を中心に10 分ほど滞在できるコンテンツを導入する「10 分ステイ」を提案し、実践へ向けて動いています。本を読む、コーヒーを飲む、焼き鳥を食べるなどの10 分でできるアクティビティにより駅前で豊かな時間が過ごせ、駅前の充実した施設は、個人的な利用においてオーバースケールであり、現状持て余している。空間を分節し、様々な設えを施すことで駅前が少しずつ使いこなされることを目指しています。
問い合わせ先:iedp(at)edu.k.u-tokyo.ac.jp
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