30秒を5時間で作りきる!映像制作実習

  • 情報環境デザインスタジオ

8/18, 25に行われた情報環境デザインスタジオ「映像制作」集中演習のレポートです。

ここまでオンラインで進めてきた情報スタジオ。
新型コロナウイルスの収束が見えない中、学内の活動制限レベルが0.5になっていたお盆明けに、オンラインではどうしても難しい映像制作の演習を4〜5人ずつ2回に分けて行いました。
最終成果物でも求められる映像制作の、一連の流れを経験することが目的です。

感染予防のため換気・消毒・マスク着用・離れて座る・・など通常の対面授業と違う点はありつつも、4月からずっとZoom上でしか会えていなかった先生やお互いの顔を見られて、みんな嬉しそうです。

まず最初に、佐々木先生から講義で習った映像制作のコツを振り返ったあと、
出された課題は「今日持っている物から1つ選んで、その良さを私に伝えてください」。
30秒以内の映像を、モチーフ決定〜構成〜撮影〜編集まで、5時間で作り切ります。

それぞれ選んだ物は・・
光って音が出るコマ、外付けハードディスク、付箋、ボールペン、イヤフォン、
ポケットwifi、ミニホッチキス、電卓、再び光るコマ

構成(15〜20分)

まずは絵コンテならぬ「字コンテ」を作成し、20分で構成を決めました。
ここで鍵になる「軸を通す」というワード。
伝えたい「良さ」について、質問→答え、問題→解決、といった分かりやすい流れを考えます。
すぐにイメージが湧いた人、迷いがある人もいる中、軌道修正は全然あり、思ったより面白い映像が撮れたら変更もあり、という前提のもと、エイヤ!で撮影に進みます。

撮影(1時間半)

撮影は、佐々木先生が用意した一眼レフ、ビデオカメラ、各自が持っているスマホのいずれかを使いました。
編集も考えると、撮影に使える時間は1時間半程度。
それぞれの構成に従って、欲しい映像をどんどん撮っていきます。
コマ撮りにチャレンジしたり、スマホで臨場感を出したり、ビデオカメラを地面に置いたり、

講義室のライトの位置を調節して、撮影台に仕立てたり、

外に出て、走る佐々木先生に出演してもらったり

廊下に架空の街「ホッチキスシティ」を建設したり

撮りたいものをイメージしながら、機材の使い方で分からないところ、撮り方について先生のアドバイスをもらいつつ、各自黙々と作業を進めます。

編集(1時間半〜2時間)

映像素材が集まった人から順に、編集作業へ。
Windowsならフォト、MacならiMovie、他にAdobe Premiereなどのソフトを使って時間に間に合うよう、映像を作っていきます。
編集では、お客さん目線で見て、早く・遅くなりすぎない、心地よいスピードにすること、
特に1シーン2〜5秒を意識しながらつなぐというアドバイスを意識して、少ない時間の中で切り貼りし、削ぎ落としました。

(距離を保ってズームで撮影しています)

みんな静かに焦っている

発表+講評!

5時間は長いようであっと言う間に過ぎ、それぞれ作った映像をみんなで鑑賞しました。
1人1人の映像を流しながら、良い点や少し直せばグッと良くなるところなどの講評がありました。

視聴者が意味を探そうとする意識への配慮、カットのバリエーションを増やす、
伝えたいもの以外をとにかく捨てる努力、
反面、全体のイメージを伝えるための捨てカットの入れ込み方、
見る人が映像の中に入っていく橋渡しの映像を入れる必要、
カット間の時空間的な連続性、
映像を作ることは、世界を一つ作ると言うこと、etc…

それぞれの個性が際立つ発表会でした

最後に佐々木先生からあったコメントで印象的だったのが、「挿絵を描くように映像を作る」ということ。
メッセージを伝える、企画・研究内容を考える時に、文字を読み書きするように、映像制作に必要な思考・発想法を身につけられると、いろんな観点からの見直しに繋がりそうです。
また、ドラマでは数秒を何時間もかけて撮影することもあるというお話も伺い、5時間で30秒を作り切った受講生の皆さんには拍手です。本当にお疲れ様でした!


実習の最後に、情報スタジオの最終発表が10月1日(木)に決まったとアナウンスもありました。
ラストスパートに向けて、皆さん頑張ってください!

(柏原)