4/30の情報環境デザインスタジオ第3回と5/8相談会の様子をまとめてレポートします。
前回の公開会議後に出された宿題「企画の『何を』『誰に』を明確にすること」を踏まえ、第3回からはいよいよ「どうやって」に入っていきます。
技術の知識・調べ方を一気にインプットする第3回技術インプット祭。今回は自分で調べ、理解を早めるための知識の習得を目指します。
映像(静的な映像、動的な映像)、デバイス、音響、インターネットのそれぞれのメディア技術について、具体的な事例や佐々木先生のお仕事の事例も交えながら、怒涛のインプットです。
それぞれの表現の長所と短所、
実現するためのツール・ソフトウェア、
ツールの組み合わせによって広がる表現の幅(事例)、
それをいじるための入り口の知識、
分からなくなったら自力で調べるためのGoogleの検索の仕方(「ツール+やりたいこと」で検索すると、分からないところで右クリックをする等、知っていれば簡単なことですが、最初から知っていると初心者にとっては安心でした)、
一回やってみてから参照する参考文献まで、
「とにかくやってみる!」ため、自分の関心に応じて深める武器が与えられました。
一つ一つのメディア技術の説明ごとに、受講生はそれぞれの企画に使うなら?を考える機会が与えられ、「どうやって」を想像し、膨らませていきます。
最後に与えられた宿題は、以下の2つ。
・素振り①:過去作品を知って、どのように作ったのか考える。
・素振り②手をとにかく動かして、作りたい物を作っていく。どう作っているか、どう作っていくか、自分で考える。
受講生の皆さんはそれぞれ関心分野も異なる中で、使ってみたいツールややってみたいこと、どれを使ったらいいのか迷い中の人もいます。
音を再現したい、ARをやってみたい・・ブラウザを使って位置情報を表示させる?音と生体情報を使ってみたい、インタラクティブなホームページを作りたい、などなど。
それぞれの関心や技術レベルに応じて、次のステップへ繋げるため、佐々木先生から「とりあえず触ってみるツール」について、アドバイスをいただきました。
ここからそれぞれが2週間の素振りを経て、第4回は企画案のプレゼンを行い、さらに「どうやって」を膨らませていきます。
・・とその前に、5月8日にはざっくばらんにそれぞれの状況を確認する相談会と、「統合開発環境」についての授業がありました。
それぞれがどのツールをどこまで使ってみたか、また使ってみた感想をシェアし合い、佐々木先生から技術的アドバイスをいただきます。
帰還困難区域にまつわる「忘却に抗うメディア表現」というテーマのもと、どこに焦点を当てるかで受講者の皆さんのユニークさが出てきました。
気温や風などの環境音をリズムにする
「3.11」という記号とそのコンテクストを忘れないこと
帰還困難区域の人の見ている景色と自分たちが見ている景色
いつ家に帰れるのか、「待ち遠しい」気持ち
いろいろな場所の音を再現する
生体情報を可視化・可聴化
復興の状況を直感的に示したい
東京と福島も、同じ社会だということ
帰還困難区域以外のテーマでは、「マイノリティの人の幸せの感じ方」に焦点を当てるものもありました。
ここからさらに「どのように」を膨らませ、5月28日の中間プレゼンへ向けてそれぞれで深めて行きます。
今回、新しい技術やとても多様な表現を知ることで、「どんなことができるのか」の幅が一気に広がったのではないでしょうか。
佐々木先生やイノラボの皆さんのアドバイスを受けながら「ワクワク」や「楽しい」を膨らませて、受講生の皆さん自身も可能性を広げ、深めて行ってもらえればと思います。