入り組んだ谷戸地形と呼応する

建築環境デザインスタジオ

建築環境デザインスタジオⅠ「哲学する建築実践:谷戸を再編集する」

人間の切り離せない営みが行われるトイレを切り口に、分散的なキャンプ場を設計することで、高齢化が進み、耕作地が後退する谷戸で集落全体をゆるやかに再編集していくことに挑みました。対象地は、昨年度に引き続き、千葉県南房総市の小戸です。現地にて行われたフィールドワークにて「水」「植生」「風・光」「動物」という4つのテーマでグループ分けし、そのリサーチを発展させる形でそれぞれのグループで成果物を作り上げていきました。

風・光班では、小戸の入り組んだ谷戸地形に着目し、地形に呼応した分散型の長期滞在施設を提案しました。長期滞在者が活動ののちにぼーっとすることができるように休耕田を活用した農業アクティビティを準備しています。南面を向いた放棄された棚田には、来訪者を迎え入れる集落の玄関として受付を設計しました。眺めの良い休憩スペースからは集落全体を見渡すことができ、縁側では緑と光にあふれた山手をながめながら過ごすことができます。空き地となっている堰のふもとの坂には、既にある農作業小屋の形態を参考にしながら、炊事場や風呂・洗濯室・トイレなど水回りの施設を計画しました。

問い合わせ先:iedp(@)edu.k.u-tokyo.ac.jp
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